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週刊マジオン2017年12月分配信内容

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【クリアー・ホワイトオープナー】

 マジシャンは、印刷する前のトランプを取り出します。その中から4枚の白いカードを取り出し、表をこすると、次々とキングの柄が印刷されていきます。残りのカードも、軽くこするだけで次々と絵柄が現れ、一組分すべての表が印刷されます。

 

 手順が終わった段階でトリックカードは処理されていますので、手渡し可能となっています。また、デックの順番も狂わないので、セットしておくことも可能です。4枚のキングの印刷はテンポよく変わっていきますので、このパケット部分だけ単独で演じても良いでしょう。テクニックも基本的なものしか使いませんので、中強者以上でしたらすぐに習得ができます。

【デコピンサンド】

 2人の観客にカードを選んでもらい、デックの中に戻し、さらにケースにしまいます。2枚のジョーカーを指で弾くと瞬間的に1人目の観客のカードが現れ、もう一度弾くと瞬間的に消えます。もう一度弾くと2人目の観客のカードが現れ、また弾くと消えます。ケースの中のデックを広げると、2人のカードがひっくり返って現れます。

 

 とにかく演じていて楽しいマジックです。機構はシンプルで、本当に弾くだけで出現と消失が起こります。自在に出し消しできるようになるまで少々慣れが要りますが、ずっと練習をしていたくなる、そんな魅力があります。工作も1分くらいで終わるようなシンプルなものです。

【ニュースブレイカー】

 マジシャンは新聞紙の中央に腕を突き刺します。確かに突き刺さっていることを確かめてもらい、腕を引き抜きますが、新聞紙の穴は塞がってしまいます。

 

 珍しいタイプの新聞の復活だと思います。最大の特徴はすり替えをしないこと、そして、演技の前後に手渡しが可能であることです。実際、新聞紙に仕掛けはありません。まさしく、一撃必殺のエフェクトです。特別ゲストとして、聞き手にKISSER氏にご協力いただきました。

【ジェミニロケーション2017】

 観客が自由に選んだカードのマークと数字をそれぞれ当てていくといい、2枚のカードを出します。片方は観客のカードと同じマークのカードで、もう一枚は数字が一致しています。この2枚を使って観客のカードを挟んで当てます。これを何度も繰り返してみせます。

 

 昔発表したジェミニシステムで長編手順を組みました。本当にフリーチョイスなのにも関わらず、デックの表を一切見ずに目的のカードを即座に出すことができます。合計で3回カードを当ててみせますが、3回とも違う方法、現象で当てています。レギュラーデックで演じられます。

【エルボー・ショルダー・アンドニー】

 マジシャンの肘、肩、膝から合計3枚のコインが現れます。これをポケットにしまいますが、またしても肘、肩、膝からコインが現れます。このコインが1枚ずつ消えていきます。消えた3枚はポケットから現れます。

 

 2017年12月は日曜日が5回ございます。そう、週刊マジオンのゲスト回です。今回は金沢のプロマジシャン、ヤマギシルイ氏にご出演をしていただきました。12月29~31日の3日間、濃厚な手順とセオリーをお届けいたします。

 

 ヤマギシルイ氏の手順はノイズがなく、美しいのが特徴です。そして、技法の隠し方が抜群にうまいのです。私(野島)も最後のコインバニッシュのところで引っかかりました。気が付いたら技法が終わっているのです。理想的じゃないですか。角度に強く、テーブルは必要なし。レギュラーコインで演じられる傑作手順です。自信をもってオススメいたします。

 

 ※この12月29~31日にかけて行われる特別配信は、12月にご入会された方への特典となります。今後バックナンバーの配信を行うときもこちらの映像は入りませんので、ご了承ください。

【フォーコインズアクロス】

 4枚のコインが1枚ずつ反対の手に移動します。

 

 ノーエキストラのコインズアクロスです。ヤマギシルイ氏の美しい手順構成はここでも光ります。難易度の高い技法や、奇抜な原理を駆使するわけではないのに「気が付くと次の現象の準備が終わっている」のです。また、角度に強い技法を採用しているため、あらゆる状況で演じることができます。

【トレース・ザ・インプレッション】

 3日連続配信の最後は、氏の手順構成の秘密についてインタビューをしました。氏が「トレース・ザ・インプレッション」と名付けた考え方は、応用範囲が広く、あらゆる手順に組み込めることでしょう。

 

 インタビューでは「フォーコインズアクロス」や「エルボー・ショルダー・アンドニー」の中でこの考え方がどう使われたかという話と、他の実例として「カード・トゥ・ポケット」の解説もしていただきました。あらためなどの技法を行うことなく、パームしている手を「何も持っていなかった」と印象付けることができるのです。

 

 「トレース・ザ・インプレッション」はただの理論ではありません。技法の説得力を高め、あらための印象を強める、強力な武器となるものです。すぐに実践できる点も素晴らしいです。あなたが普段演じている手順も、劇的に変化するかもしれませんよ。